市場調査のやり方とは?2つの方法と8ステップの手順をわかりやすく解説 - アイデアコンパス

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市場調査のやり方とは?2つの方法と8ステップの手順をわかりやすく解説

本記事の著者
長谷川 歩楽 ( ファシリテーター )
長谷川歩楽 (ファシリテーター)
市場調査で
お困りの際は是非ご相談を!
市場調査のやり方とは?2つの方法と8ステップの手順をわかりやすく解説
市場調査とは何でしょうか?市場調査は、自分のビジネスや製品の需要、競争力などを知るために必要な活動です。では、市場調査の方法にはどのようなものがあるのでしょうか?
目的や対象によって、適切な方法は異なります。

この記事では、市場調査の方法について、初心者の方でもわかりやすく解説していきます。

市場調査とは

市場調査とは製品やサービスが売れる仕組みをつくるために、ターゲットとなる市場や顧客のニーズ、動向などマーケティングに必要な情報を調べることです

企業は顧客に製品やサービスを買ってもらうために、魅力的なコンセプトや利便性、他の製品との違いなどをアピールするマーケティング施策を行っています。しかし、最も重要なことは顧客が製品や企業側の情報発信をどう受け止めているのか、ということです。
顧客にとって本当に魅力的な製品やサービスを提供していくためには、顧客の声を直接聞きニーズを把握することが欠かせません。

市場調査は顧客の声を集める手段として、企業にとって非常に重要なものです。

マーケティングリサーチとの違い

市場調査と似た「マーケティングリサーチ」という言葉があります。マーケティングリサーチは、製品自体に対する調査や価格調査、広告効果に関する調査など、マーケティングに関連するあらゆる調査を含む広い概念で、市場調査よりも総合的な視点でマーケティングの問題を解決するために行われます。

言い換えれば、市場調査は、マーケティングリサーチの一部と考えることができます。

市場調査が必要な理由

顧客にとって本当に魅力的な製品やサービスとは、顧客のニーズを満たし、価値を感じるものであると言えます。しかし、顧客のニーズは常に変化しており、それを常に把握するのは容易ではありません。

そこで市場調査の出番です。市場調査によって顧客が今の製品をどう思っているのか、どのようなニーズがあるのか、どのような点に不満を抱いているのかなどの情報を収集することができます。これらの情報をもとに、製品の改良や新製品の開発、マーケティング施策の立案などを行うことで、顧客のニーズを満たす製品やサービスを提供できるようになります。

例えば、ある企業がスマートフォンの販売を行っているとして、市場調査の結果、顧客は「カメラの画質を向上してほしい」「バッテリーの持ちを長くしてほしい」などのニーズを持っていることが分かったとします。この結果を踏まえて、企業はカメラの画質やバッテリーの持ちを向上させたスマートフォンを開発し、販売を開始しました。その結果、顧客の満足度が向上し、売上を伸ばすことが可能となります。

このように、市場調査によって顧客のニーズを把握し、その情報をもとに施策を実行することで、顧客にとって本当に魅力的な製品やサービスを提供し、ビジネスの成功につなげることができます。

市場調査の2つの方法

市場調査は大きく分けて2つの方法に別れます。
項目 定量調査 定性調査
分析データ 数値で表されるデータ 言葉や行動など数値化できないデータ
調査対象者の数 多数の対象者から回答を集める 少数の対象者から詳細な情報を得る
代表的な手法

ネットリサーチ
会場調査
ホームユーステスト
郵送調査

デプスインタビュー
オンラインインタビュー
グループインタビュー

定量調査

定量調査とは数値化できるデータを収集し分析する調査手法で、選択肢式のアンケート調査が代表的な手法となります。調査結果を客観的な数値として明確に得られるため、その後の分析が容易です。定量調査の手法としては以下のものがあります。

 ネットリサーチ
 会場調査
 ホームユーステスト
 郵送調査

それぞれについて解説します。
ネットリサーチ
インターネットを通じてアンケート調査を行う方法です。調査対象者が自宅や外出先など、好きな場所から回答できるため、手軽に調査を行うことができます
また、集計や分析まで自動化できるため、大規模な調査にも対応できます。
ただし、回答者の属性を制限しにくい事には注意が必要です。
会場調査
調査対象者を会場に集めて、アンケートやインタビューなどの調査を行う方法です。試飲・試食会や映画の試写会などがこれにあたります。
調査対象者を特定の場所に集めることができるため、回答率を高めることができます。また、調査員が直接質問や説明を行うことができるため、回答者の理解度を深めることができます。
ただし、調査対象者を特定の場所に集めたり、試作品を必要数用意するためのコストを見積もる必要があります。
ホームユーステスト
聴者対象者(モニター)に製品サンプルやサービスを家庭で一定期間試用してもらい、その評価を調査する手法です。
実生活に近い状況での使用感や意見を得られ、ある程度の期間を使用しないと効果がわからないような商材でのテストも可能です。

ただし、対象者の自宅で行われるので、条件通りにテストが実施されているかの確認が難しい点には注意が必要です。
郵送調査
調査対象者に郵送でアンケート票やネットアンケートのURLを記載した書類を送付して回答してもらい、その結果を分析する方法です。
調査対象者の属性や居住地などを制限して調査を行うことができます
ただし、ネットでの回答ページへのアクセスや書類の返送など、調査対象者の手間が必要なため、解答率が低いことがあります。

定性調査

定性調査とは、対象者の言葉や行動、感情などを観察やインタビューなどで収集し、数値化できない質的なデータを分析する調査方法です。定性調査には、以下のような代表的な手法があります。

 デプスインタビュー
 オンラインインタビュー
 グループインタビュー

それぞれについて解説します。
デプスインタビュー
調査員と対象者1対1で行うインタビュー調査です。
対象者の意見や感想をじっくりと聞き取り、深く掘り下げることができます。人数が多いと話しにくいテーマを扱えることも特徴です。
ただし、インタビュアーの技量やバイアスによって結果が変わってくることがある点は注意が必要です。
オンラインインタビュー
インターネット回線を介して、調査対象者とモデレーター(インタビュアー)がビデオ会議ツールなどを使って音声や映像を介してやり取りする手法です。対面インタビューと比べてモニターを集めるのが容易で、コストを抑えることができるなどのメリットがあります。
ただし、対象者がビデオ会議ツールを利用できる必要があることや、ネットワークトラブルの可能性を考慮する必要があります。
グループインタビュー
4~8人程度のグループに分けた調査対象者に対し、モデレーターが調査テーマに関する質問をすることで、自由な意見・情報を収集する定性調査手法です。
参加者の発言の相互作用により、多様な意見を得られる特徴があります。
また、対象者を属性(年齢、性別など)ごとにグループ分けして属性ごとの比較データを得ることも可能です。
ただし、参加者の発言をコントロールすることが難しく、モデレーターのスキルが重要になる点に注意が必要です。

市場調査の流れとは|8ステップの実践方法

ここまでは市場調査の概要について解説してきました。それでは実際にはどのように行えば良いのでしょうか。初心者でもわかりやすく、以下の8ステップで解説します。

 STEP1:市場調査の目的を決める
 STEP2:市場調査にかけられる予算を決める
 STEP3:事前の情報収集を実施する
 STEP4:市場調査に適した方法を決める
 STEP5:調査設計を行う
 STEP6:調査を実施する
 STEP7:結果をまとめる
 STEP8:調査結果をもとに意思決定する

STEP1 市場調査の目的を決める

市場調査の目的は、市場の現状やトレンドを把握し、自社の事業や製品・サービスの改善・開発に役立てることです。そのため、市場調査を行う前に以下を明確にすることが重要です。

 ・市場調査を行う理由
 ・市場調査によって得たいデータの種類
 ・市場調査の結果の活用方法

目的とゴールを明確にすることで、調査設計や分析、意思決定の方向性が定まり、より効果的な市場調査を実施することができます。

STEP2 市場調査にかけられる予算を決める

市場調査は実施方法によって必要な予算が大きく変動します。そのため、市場調査にかける予算とコストを決めておくことも重要です
予算には、調査費用や人件費、分析費用などが含まれます。予算に応じて、自社で調査を行うか、外部の調査会社に依頼するかを決めます。

予算の目安を設定する際には、市場調査による効果をどこまで見込めるかを基にして、どのような予算設定が良いのかを見定めるとよいでしょう。

STEP3 事前の情報収集を実施する

すでに実施されている調査結果に関する情報を収集しておくことで、市場調査の計画を立てる際に役立ちます。
事前の情報収集には、インターネットや書籍、雑誌、レポートなどの二次情報を活用する「デスクリサーチ」であれば、時間やコストを節約しながら市場の概要やトレンドを広く把握できます

STEP4 市場調査に適した方法を決める

デスクリサーチなどで得られた情報を参考に、具体的な調査方法を決めていきましょう
市場調査には、定量調査と定性調査の2種類があります。定量調査は、数値や統計に基づいて市場の規模や構造、傾向などを分析する方法です。定性調査は、意見や感想、感情などに基づいて市場の背景や理由、動機などを分析する方法です。
具体的な調査方法についてはこのページ内の「市場調査の2つの方法」をご参照ください。

STEP5 調査設計を行う

次は、調査の設計を詳細に決めるステップに移ります。
調査設計では、以下の3つが重要です。

誰を対象にするのか
目的に合わせて、消費者や顧客、競合やパートナーなどから対象を選びます。

どのくらいの規模で調査を行うか

方法や予算に応じて、サンプル数や調査期間を決めます。

どのような質問項目を準備するか
目的に応じて、基本情報や意識、行動、満足度などの質問項目を決めます。

STEP6 調査を実施する

調査の設計が完了したら、実際に調査を実施します。
調査を実施する際には、調査対象者への事前説明や、調査票の回収率を高めるための工夫などを行う必要があります。

STEP7 結果をまとめる

結果を集計し、まとめる作業が市場調査の最終ステップです。結果をまとめる方法には、グラフや表、チャートなどを用いて視覚的に表現する方法や、数値や統計に基づいて分析する方法などがあります。結果をまとめる際には、調査の目的や仮説に沿って、重要なポイントや発見、インサイトなどを明確に提示することが重要です。

STEP8 調査結果をもとに意思決定する

得られた結果をどのようなかたちで課題解決の場面に取り込むのかについて検討することが市場調査の最終目的です。調査結果をもとに、製品やサービスの開発や改善、マーケティングや広告の戦略や施策、ブランドやイメージの構築や強化などを行うことができます。

市場調査の成功事例

ここでは市場調査の成功事例をご紹介します。

株式会社アイデアプラスでの事例

弊社アイデアプラスが携わっているプロジェクトでの例を紹介します。
会議のファシリテーションから市場調査までお手伝いさせていただきました。
中部大学様と佐橋工業株式会社様が共同で主催している3×3CROSSプロジェクト。
自動車用のゴム製品の製造等を行う佐橋工業様の「学生さんと共にものづくりができないか」「学生さんから出たアイデアを活かして形にする事で、ものづくりの輪を広げていくエコシステムを作れないか」という要望から中部大学様とのプロジェクトがスタートしました。

学生さんの主体的な参加、それぞれのゴール(起業したい・就活に活かしたいなど)を持ってもらっての参加をコンセプトに、中部大学様で文系、理系問わず参加者を募りました。

中部大学様では文系、理系ともに様々な学部があり、学生さんたちの考え方や学んでいることも多岐にわたっていました。
このポイントは新しいものを作っていく上でとても重要です。
今回のプロジェクトでは、経済系の学生さんがアイデアを考案し売り方を考え、工学系の学生さんがアイデアの成形や構造を考えるという形が可能になります。
このように、それぞれが強みや特徴を活かすことでアイデアは形にしやすくなります。


最初にプロジェクトのスタートとして、プロジェクトに参加された学生さんたちとアイデア発想のテーマ決めの場を設けました。
弊社アイデアプラスがファシリテーションし、学生さんから出たアイデアをマーケティング視点から問いかけながら進行します。

その中で、学生さんの飲食店でのアルバイト経験から、バイトで一番辛い仕事がゴミ捨てであるという意見が出てきました。
問いかけやディスカッションを進めていくと、ゴミ箱というプロダクトははるか昔から同じ形状をしているのにも関わらず、「溜まったゴミが重たい」「手が汚れる」など様々な問題を含んでいる事に気が付きました。

▷学生さんたちの中から、ゴミ袋に代わる新しいパッケージのアイデアを提案いただきました。
その問題を解決するためにどうすれば良いか考えるにあたって、まずはゴミ箱を使うユーザーの体験からアイデアを膨らませた上で、ゴミ箱の調査を行いました。

その調査では、大学中のゴミ箱を見に行くフィールドワークから始めて、海外でのアイデア、トレンドをデスクリサーチで調べて関連市場の動向について分析を行いました。
アイデアプラスでは、思いついたゴミ箱のアイデアの売り先となりそうな市場に関して、その市場規模や成長予測の計算の仕方、仮説の置き方を実際に学生さんと同時に作業しながらサポートして、プロジェクトの遂行に必要なデータを集められる調査設計をお手伝いさせていただきました。

このように、「アイデア」を生み出す会議のファシリテーションから実際の市場調査まで、弊社アイデアプラスは学生さんと共にマーケティング視点から考えてプロジェクトを進めています。

Web広告のキャンペーン効果を測る調査

医療機器メーカーA社は、新型の人工心臓を開発しました。この人工心臓は従来のものよりも小型で静音性に優れ、心不全患者の生活の質を向上させるという特徴があります。A社はこの人工心臓の認知度と需要を高めるために、以下のような広告キャンペーンを多面展開していましたが、実際にどのキャンペーンでどんな効果があるのか掴んでいませんでした。

プレスリリース
人工心臓の開発背景や特徴、臨床試験の結果などを詳しく紹介するプレスリリースを発表しました。このプレスリリースは、医療関係者や一般消費者に向けて、A社の代表者のコメントや人工心臓を使用した患者の声を掲載して、共同通信PRワイヤーや医療機器情報サイトなどに配信しました。

雑誌記事
人工心臓の開発者や使用者にインタビューを行い、その内容を雑誌記事としてまとめました。人工心臓の技術的な説明や、使用者の生活の変化や感想を医療機器に関心の高い読者層を持つ専門誌や一般誌に掲載しました。

WEB広告
人工心臓の特徴やメリットを分かりやすく伝えるWEB広告を作成しました。このWEB広告は、医療機器に関するキーワードで検索したユーザーや、医療関連のサイトを閲覧したユーザーに表示しました。WEB広告には、人工心臓の写真や動画、使用者のコメントなどが含まれており、クリックするとA社の公式サイトにアクセスできます。

A社は、これらの広告戦略の効果を測定するために、以下のような市場調査を実施しました。

プレスリリースの効果測定
A社は、プレスリリースの配信後に、医療関係者や一般消費者に対して、人工心臓に関する認知度や興味度、購入意向などを調査するアンケートを実施しました。また、プレスリリースが掲載されたメディアやSNSなどでの反響や評判も分析しました。

雑誌記事の効果測定
A社は、雑誌記事の掲載後に、雑誌の読者に対して、人工心臓に関する知識や印象、評価などを調査するアンケートを実施しました。また、雑誌記事に関する口コミやレビューなども分析しました。

WEB広告の効果測定
A社は、WEB広告の配信後に、WEB広告の表示回数やクリック率、コンバージョン率などを計測しました。また、WEB広告からA社の公式サイトにアクセスしたユーザーの行動や属性なども分析しました。

市場調査の結果、A社は以下のようなキャンペーン効果のデータを得ることができました。

プレスリリースの効果
プレスリリースの配信後、人工心臓に関する認知度は約30%、興味度は約20%、購入意向は約10%向上しました。また、プレスリリースが掲載されたメディアやSNSでは、人工心臓に対する肯定的なコメントやシェアが多く見られました。

雑誌記事の効果
雑誌記事の掲載後、人工心臓に関する知識は約40%、印象は約30%、評価は約20%向上しました。また、雑誌記事に関する口コミやレビューでは、人工心臓の技術的な優位性や使用者の生活の改善などが高く評価されました。

WEB広告の効果
WEB広告の配信後、WEB広告の表示回数は約50万回、クリック率は約5%、コンバージョン率は約1%となりました。また、WEB広告からA社の公式サイトにアクセスしたユーザーのうち、約30%が資料請求や問い合わせを行いました。

以上のように、A社はプレスリリース、雑誌記事、WEB広告という多面展開を行い、人工心臓の認知度と需要を高めることに成功しました。また、市場調査によって、各広告戦略の効果を定量的に測定し、今後の広告計画に活かすことができました。

缶ビールの商品開発に向けた調査

アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶は、2021年4月に発売された日本初のフルオープンかつ自然発泡する缶ビールです。この製品の開発では、消費者のインサイトを深く探るために、定性調査と定量調査の両方を実施しました。その結果、製品のコンセプトやパッケージ、ネーミング、訴求コピーなどを決定するのに役立ちました。

また、消費者のワクワク感や感動レベルの反応を確認することで、製品の完成度を高めるのにも貢献しました。計15回におよぶ調査を行い、アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶の大ヒットにつながりました。

参考記事:IT media マーケティング「「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」大ヒットを確信させたマーケティングリサーチの舞台裏」

ラジオ局のニーズを知るための調査

エフエム大阪は2020年に開局50周年を迎えるにあたり、次の50年の方向性を考えるために、社内で組織横断的な50周年委員会を立ち上げました。
委員会では4つの仮説を立てましたが、それらが正しいかどうかを検証するために、調査会社を通じて市場調査を行うことにしました。
調査ではWeb調査、グループインタビュー、ワークショップの3つの手法を組み合わせて、エフエム大阪の仮説を検証しました。

Web調査
現リスナーと潜在リスナーにFM放送に対するニーズを探りました。

グループインタビュー
当社リスナーと競合リスナーを対象に、Web調査結果を深掘りするとともに、番組に対する要望を尋ねました。

ワークショップ
Web調査、グループインタビューの内容を踏まえてこれからめざすべき方向を社員の間で議論しました。

この調査の結果、仮説のうち3つは正しかったことが裏付けられましたが、残る1つについては、もう少し精査を進めたいということになりました。

また、グループインタビューで得られた新発見は番組編成において非常に参考になるもので、経営層も納得の内容でした。ワークショップでは部下の考えが可視化できて、世代間でベクトルがずれていないことを確認できました。
今後は得られた発見を力に、よりFM大阪らしい番組編成を考えていくことになります。次回は若い世代に対象を絞ってグループインタビューを実施し、秋の改編で番組を一つ増やす際にリスナー意識調査を行う予定です。

参考記事:株式会社ネオマーケティング
「企業インタビュー:ワークショップを行ったことで社員が自分事として会社の未来を考え、リサーチ結果を”血肉”とすることができました。」

ケチャップの使用方法の調査

ハインツは2000年代前半に、記録的な売上低迷に陥っていました。その立て直し策として主力製品であるケチャップのボトル入り製品を開発するために、新たに社会学者も含めたマーケティングチームを結成しました。そして消費者の自宅を訪問して、日常生活に密着するエスノグラフィ調査を実施しました。
エスノグラフィとは、調査対象者の生活や行動様式をフィールドワークによって調査する手法です。定性調査の一種であり、インタビューや観察などを重視します。

すると多くの家庭で残り少なくなった瓶入りケチャップを逆さにし、底を叩いてケチャップを出す行為が見られました。その動きは非効率的であり、勢い余ってケチャップが出過ぎてしまうなど、消費者もその状況を快適には思っていないように見受けられました。
特にハインツのケチャップは濃厚でドロドロしているため、残りが少なくなるにつれて使いにくくなりました。これはボトル入りのケチャップでも同じであり、多くの消費者がケチャップを逆さにして冷蔵庫に保管していることに気づいたのです。

こうした調査から得られた結果を持ち帰り、開発チームと新しいボトルの形状を吟味しました。そして生まれたのが、キャップを逆さにしたプラスチック製のボトルでした。逆さまでも立てられるようにキャップを大きくし、逆さの状態でラベルが読めるように、全てを逆さにしました。

斬新ながら利便性に優れた新ボトルはすぐさま話題となり、たったの3か月で純利益が17%以上も増加しました。ハインツのケチャップの新たなアイコンとなり、ケチャップの世界的なトップブランドとして君臨し続けています。

参考記事:株式会社 SiNCE「「逆さケチャップボトル」誕生秘話【ビジネス・エスノグラフィの成功事例(2)】」

市場調査で大切な3つのポイント

市場調査で大切な3つのポイントを解説します。

 調査の目的をしっかり決める
 調査のターゲットを明確にする
 仮説を立てる

1 調査の目的をしっかり決める

市場調査の最も重要なステップです。市場調査を行う前に、現状の課題やニーズを整理して、調査の目的を明確にする必要があります。調査の目的は、調査の方法や内容を決める基準となります。例えば、新製品の開発や既存製品の改善、競合分析や顧客満足度の測定など、様々な目的が考えられます。調査の目的が曖昧だと、無駄な時間とコストがかかったり、調査結果の解釈が困難になり使い物にならないといった状況になる可能性があります。
目的を明確にすることで、どの情報が必要であるかを把握しやすくなり、調査をより効果的に進めることができます

2 調査のターゲットを明確にする

調査対象を特定し、その条件を具体的に定めることが重要です。調査の対象が広すぎると、情報収集が難しくなり、逆に狭すぎると全体像を把握するのが難しくなります。例えば、特定の年齢層や地域、特定の業界や顧客セグメントを対象にすることで、調査結果がより具体的で有益なものになります。また、ターゲットに合わせて調査の方法や手段を選択することもできます。

3 仮説を立てる

調査の精度を高め、効率的に調査を行うためには仮説を立てることが重要です。仮説とは、調査内容の仮の答えです。
仮説を立てることで、調査の目的や方向性を明確にすることができます
また、調査方法や調査項目を決める際にも役立ちます。
仮説を立てずに市場調査を行うと、以下の問題が発生する可能性があります。

 ・調査の目的や方向性が不明確になる
 ・調査方法や調査項目が適切でない場合がある
 ・調査結果を分析・解釈するのが難しい
 ・誤った結論を導き出す可能性がある

仮説を立てたら、調査後にその検証を行うことも重要です。検証を行うことで、仮説が正しいかどうかを判断することができます。また仮説が間違っていた場合は、原因を分析して今後の調査やマーケティング施策に活かすことができます。

よくある質問

ここでは、市場調査についてよくある質問について解説します。

 市場調査で大切なことは何か?
 調査方法にはどんな種類があるか?
 市場調査をすべきタイミングはいつ?

市場調査で大切なことは何か?

以下の3つのポイントが大切です。

調査の目的を決める
現状の課題やニーズを整理し、調査の方法や内容を決める基準となる目的を明確にすることです。目的が曖昧だと、調査の効果が低くなります。

調査のターゲットを定める
調査対象を特定し、その条件を具体的にすることです。ターゲットが広すぎると、情報収集が難しくなり、狭すぎると全体像がわからなくなります。

仮説を立てて検証する

予想される調査結果を仮定することです。仮説を立てることで、調査の目的や方向性を明確にし、無駄な情報収集を避けることができます。また、仮説と調査結果を検証することで、市場に対する理解が深まり、戦略や施策の修正や改善が可能となります。

調査方法にはどんな種類があるか?

市場調査には、調査方法によって大きく分けて「定量調査」と「定性調査」の2種類があります。
定量調査は、調査対象者を一定のルールに従って抽出し、一定の質問項目に回答してもらうことで、市場の規模や傾向、消費者の行動や意識などの数値を把握する調査です。

定性調査は、調査対象者に自由に意見や感想を述べてもらうことで、消費者の潜在的なニーズや価値観、意識の変化などを理解する調査です。
それぞれの調査の具体例は以下のものがあげられます。

定量調査 数値で表されるデータ
ネットリサーチ 会場調査 ホームユーステスト 郵送調査
インターネット上でアンケートや調査を実施する方法です。手軽に実施でき、広範囲の対象者に調査を行うことができます。 会場に調査対象者を集めて、直接調査を行う方法です。リアルな声や表情を把握することができます。 調査対象者に製品やサービスを自宅で使ってもらい、その感想や意見を収集する方法です。実際の使用状況を把握することができます。 郵送でアンケートや調査を送付して、回答を回収する方法です。低コストで実施することができます。
定性調査 言葉や行動など数値化できないデータ
デプスインタビュー オンラインインタビュー グループインタビュー
調査対象者と1対1で、深く掘り下げたインタビューを行う方法です。自由回答や質疑応答によって、深層心理や本音を探ることができます。 インターネット上で、調査対象者と1対1でインタビューを行う方法です。デプスインタビューと同様に、深層心理や本音を探ることができます。 複数の調査対象者を集めて、グループでインタビューを行う方法です。参加者の意見や感想を比較・検討することができます。

市場調査をすべきタイミングはいつ?

市場調査をすべきタイミングは以下のようなものが挙げられます。

 ・新規事業や新製品の企画・開発開始時
 ・マーケティング戦略の検討・策定開始時
 ・製品やサービスの売り上げが伸び悩んでいる時
 ・競合他社が新たな製品やサービスを発売した時
 ・市場環境が大きく変化した時

市場調査は事業や製品の成功を左右する重要な要素ですが、多くの企業が市場調査を軽視しているのが現実です。特にサービスの提供を急ぐあまり、市場調査を省略してしまうこともあります。
自社の事業や製品の状況に合わせて、適切なタイミングで市場調査を実施することが大切です。

まとめ

市場調査は自社の事業や製品・サービスの向上、新しい展開に必要な情報を収集するための重要な手段です。市場の状況や最新のトレンド、お客様のニーズや満足度を把握することで、競争力のある製品やサービスを提供することができます。市場調査を実施する際には、目的や予算の設定から実行、分析までステップを確実に踏むことが重要です。

また、市場調査には定量調査と定性調査の2つのアプローチがあり、それぞれに適した手法が存在します。調査の結果を元に、自社の事業や製品・サービスを改善・発展させることが可能です。
市場調査は企業の成長に不可欠な活動です。その重要性と実践方法を理解して、効果的な市場調査を実施しましょう。


弊社、株式会社アイデアプラスはお客様が抱える課題を考えクリエイティブの力で課題解決、一緒に目標達成まで伴走致します。
お困りの際は、ぜひ株式会社アイデアプラスにお気軽にご相談ください。

Writer

執筆者

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長谷川歩楽 ファシリテーター

長谷川 歩楽 ファシリテーター

愛知県出身。工業系の大学院時代に学生起業として組織を設立。地元の中小企業から大手企業まで様々な規模/業種の企業の中で新事業開発や商品開発のファシリテーションを担当。 その後、アイデアプラスでも産官学連携の共同研究の場や製造/飲食業界などでのファシリテーションを行う。

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