本記事の最後にアイデアプラスで推奨しているカスタマージャーニーマップのフォーマットがございます。無料でダウンロードできますので、どうぞご活用ください。
みなさんはデザイン思考という言葉を聞いたことはありますか?
「デザイン」と聞くと、色やカタチなど装飾が頭に浮かんでくるかもしれません。
また「デザインってセンスがないとできないんでしょ?」と思われている方もいるかもしれません。
しかし、本来デザインとは「設計」という意味なんです。デザイナーは、デザインを作る前段階で様々なことを考え、アウトプットする一連の流れをデザインしています。
このようなデザイナーの思考法を用いた問題解決の手法こそがデザイン思考です。
注目を浴びるデザイン思考・デザイン経営
昔はいいモノを作っていれば売れる時代でした。しかし現在、世の中にモノは溢れ、ほしい情報はインターネットを通じて自分で探し、選ぶことができる時代です。
企業は「顧客が何を望んでいるのか?」を考え、選ばれる存在になっていく必要があります。
そんなビジネス変化の背景もあり、経済産業省と特許庁は2018年にデザイン経営宣言を発表しています。
参考:https://www.meti.go.jp/press/2018/05/20180523002/20180523002-1.pdf
デザイン思考 5つのプロセス
問題解決のスタートは、まず顧客に「共感」するところから始まります。手法としてはインタビューや観察などを通して顧客の本音を探ります。
このとき、顧客の意見を言葉通りに受け入れるのではなく、顧客自身も気づいていない真のニーズや動機を見つけ出すことが重要です。
アメリカの自動車メーカー フォード・モーターの創業者ヘンリーフォードの有名な言葉があります。
「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう。」
当時の交通手段といえば馬車が当たり前で、当然人々は「自動車」というものの存在を知りませんでした。
そのため、「どんなものが欲しい?」と聞いても「自動車」と答える人はおらず、もっと速い馬を望む人がほとんどだったでしょう。
しかし、人々が本当に欲しかったものは「より早く移動できる手段」です。その本質に気づいたからこそフォードの自動車は誕生したのだと言えます。
この話から顧客のニーズを本質的に捉えることが大切だと言えます。
次に、インタビュー等を通じて浮かび上がった顧客のニーズや課題を整理するために使われるフレームワークとして、カスタマージャーニーマップというものがあります。
カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品やサービスを認知してから実際に購買し、その後の行動に至るまでの「行動」や「感情」を整理するためのフレームワークです。
カスタマージャーニーマップを用いることで、顧客目線で改めて自社の商品やサービスを捉えることができます。
ここで注意したいのは、想像上のペルソナ(顧客のイメージ像)、カスタマージャーニーマップになってしまってはいけないことです。
「顧客にこう動いてほしい」と、自分たちの都合のいいように考えてしまったり、事実に基づかない架空の人物や行動になってしまっては意味がありません。
実際の顧客目線に立って考えるため、アイデアプラスの共創サービスではインタビューの実施も組み込ませていただくことが多いです。
インタビューは顧客の真のニーズに迫るために有効な手段であると考えています。
そしてその後、顧客のニーズや課題に応える解決法や施策をまずやってみる。これがプロトタイプ・テストです。
実際に試してみて得られる反応をもとに、次の改善策を講じる。こうした素早い仮説→実行→改善のサイクルを回していくのがデザイン思考です。
アイデアプラスの事例
弊社の共創サービスでは、エンドユーザーが何を求めているのか、課題を探るため、お客さまと一緒にカスタマージャーニーマップの実施やデザイン思考の研修をおこなっています。
実際に体験したお客さまの感想
普段考えていることだったり、忘れていることを書き出すことで、お客様目線で考えるということを再認識でき、有意義な時間だったと思いました。
過去にペルソナは作ったことがありましたが、「理想像」で夢物語のようになっていましたが、今回はすぐに取り組めそうな施策が挙がって、スッキリした感じがあります。
また、カスタマージャーニーマップの作成などを通して、これまで話せていなかった他部署のメンバーと自社商品について考えるきっかけができるなど、社内のコミュニケーション改善やチームビルディングにもいい影響を及ぼします。
まとめ
ビジネスの現場において使えるデザイン思考、いかがでしたか?ついつい、商品・サービスを使うお客さまの存在を忘れていませんか?
「ギクッ」と感じた方はぜひ下記のカスタマージャーニーマップのフォーマットをダウンロードして、実際に使ってみてください。
アイデアプラスではデザイン思考を用いたワークショップのお手伝いもしておりますので、お気軽にお声がけください。