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様々な角度から楽しむ!コーヒーインストラクター福島の COFFEE QUEST 〜vol.1イタリア編〜

みなさんこんにちは。アイデアプラスディレクターの福島です。

私はコーヒーインストラクターの資格を持ち、コーヒーの講座やワークショップイベントを開催してコーヒーの楽しみ方を伝えることをライフワークにしています。アイデアプラスには第2・第3の顔をもつ人が少なくありません。

アイデアプラスは幅広いジャンルの仕事をさせていただいていますが、その根本には物事の本質を見極めてその良さを引き出し伝える、ということが共通しているのではないかと思います。

物事の本質を見極める。そこで大事になることの1つは、様々な角度・視点から物事を捉えること。1つのものを様々な方向から見ることで、それまで気づかなかった魅力や面白さを発見することができます。私もコーヒー講座では、いろいろなテーマでコーヒーの楽しみ方をお伝えすることを心がけています。

また、「いろいろな角度・視点から見る」ことは、一般的な社会人の日常業務でも大切なポイントです。

・問題が起きたときに、解決策や改善案を多く出す
・問題の根本原因にたどり着く
・より効率の良い方法や簡単にできる方法を見つける

このような場面でとても重要になってきますね。

私の記事では、「コーヒー」の魅力を様々な角度からご紹介することで、多角的な視点で物事を捉えるとはどういうことか?をお伝えしていきたいと思います。みなさんにはコーヒーに興味をもっていただくと同時に、様々な視点で物事を考えることの面白さを実感していただけたら幸いです。

それでは一緒にコーヒーを様々な角度から楽しみ、さらなる魅力に迫る旅=COFFEE QUESTに出かけましょう!

目次

  1. 「イタリア」からコーヒーに迫る
  2. 【まとめ】

「イタリア」からコーヒーに迫る

今回は「イタリア」からコーヒーの魅力に迫っていきたいと思います。
そのための視点は以下の3つ。
1. 文化
2. エスプレッソ
3. 現地で体験すること

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1.文化

なぜ最初のテーマをイタリアにしたのか。それは、私がコーヒーにはまるきっかけとなった国だからです。実は大学生までほとんどコーヒーを飲んでおらず、完全に紅茶派でした。転機が訪れたのは大学の卒業旅行。名所・見所が多く、食事も美味しそうという理由でイタリアに行きました。それも1ヶ月間という長い期間をイタリア1カ国だけに絞り、じっくり堪能する旅をしました。

イタリアのコーヒー文化のキーワードは「Bar(バール)」。ヨーロッパにコーヒーが伝わったのは16世紀末と言われており、その玄関口のひとつとなったのがヴェネチア。日本だと戦国時代ですね。そして現存する世界最古のカフェと言われるCaffe Florianが1720年にヴェネチアに誕生。現代ではイタリア全土に15万軒とも言われる「Bar(バール)」と呼ばれる立ち飲みカフェで気軽にコーヒーを楽しむことができます。

私がイタリアを旅したときは食事も出ないような安宿を転々としたので、朝食はたいてい街なかのバールでカプチーノとパン(どちらも1ユーロ<当時のレートで130円くらい>という安さ!)を注文していました。旅をした1ヶ月のあいだ、いろいろな町のバールに行きましたが、どの町のバールも地元の人と思われるお客さんで賑わっていて、バールがイタリア人の日常生活に欠かせない存在であることが伝わってきました。

バールの面白いところは、コーヒーやパンだけでなくバスや電車のチケット、サッカーチケットやサッカーくじ、ペットボトル飲料やたばこなど様々なものを売っていること。イタリア人にとってのコンビニのような存在のようです。日本の昔ながらの喫茶店のような、地元の常連客が集い店主とたわいもない会話を楽しんでいるような雰囲気。イタリアの国民的スポーツであるサッカー(イタリア語でカルチョ)の話題で店主と常連客が盛り上がっているのをよく目にしました。

2.エスプレッソ

イタリアのコーヒーと言えば、エスプレッソ
エスプレッソとはコーヒーを抽出する技術の名称で、イタリアで20世紀はじめに発明されたと言われています。パウダー状に細かく挽いたコーヒー粉をエスプレッソマシーンにセットし、9気圧という高い圧力をかけて数十秒で一気に抽出します。エスプレッソ(Espresso)とはイタリア語で急行(英語でExpress)の意味。ドリップなど他の抽出法と比べると言葉通りかなり短時間で抽出する方法です。
出来上がり1杯分はたったの30ccほど。しかし使用するコーヒー豆の量はドリップなどで1杯分に使用するのと同じくらいの量を使いますので、ドリップコーヒーを4~5倍に濃縮したイメージでしょうか。
そしてエスプレッソを使ったアレンジドリンクの代表格がカプチーノ(Cappuccino)。エスプレッソに泡立てたミルクをたっぷり注いだものです。

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私がイタリアを旅した2003年当時、まだスタバがようやく日本で流行り始めたくらいで、エスプレッソもカプチーノも飲んだことがありませんでしたが、せっかくイタリアに来たのだからとバールでカプチーノを飲んでみたところ、その美味しさにすっかり魅了されてしまいました。いろいろな町のバールに行きましたが、どのお店で飲んでもおいしい。いわゆるコーヒー専門店ではなく、日本でいうところの普通の喫茶店のような小さくてお世辞にも綺麗とは言えないお店ばかりでしたが、ハズレがない!

そんな感じで最初はカプチーノばかり飲んでいましたが、夕食のあとにエスプレッソを飲んでいる人が多いのを見て、エスプレッソも頼んでみました。ものすごく濃い…ですがただ苦いだけでなく濃厚なコーヒーの旨みのようなものが感じられ、エスプレッソにもすっかりはまってしまいました。

エス_カプ

国によってエスプレッソの味の傾向は異なりますが、イタリアは苦味が強い深煎りをベースにしつつも少し酸味のある豆もブレンドして濃厚な中に酸味のスッキリ感をプラスしたような傾向があるように思います。
イタリアでは食後にエスプレッソを飲む習慣があることから、食後の口の中をすっきりできる味に仕上げてあるのではないかと思います。


3.現地で体験すること

ところでエスプレッソドリンクといえば、カプチーノとよく似たカフェラテもあります。この両者の違い、わかりますか?

イタリア旅行中、訪れたバールで現地の人が何を注文するのかよく観察していましたが、現地の人が頼むものは大抵カプチーノかエスプレッソ。特に朝は7~8割がカプチーノで残りがエスプレッソ。なぜかカフェラテを注文する人はいませんでした。

どうしても気になったので、一度だけ勇気を出してカフェラテを注文してみました。すると出てきたのはガラスのコップに入った温かいコーヒー牛乳のような見た目の飲みもの。「なるほど、カプチーノはあわあわのミルク、カフェラテは普通のミルクか!」と謎が解けました。

ここで疑問に思った方、多いのではないでしょうか。

そうです。スターバックスなどでカフェラテを注文すると出てくるコーヒーのミルクは泡立ったものですね。

私がイタリアでカフェラテを注文したのは一度だけなので、それがイタリアのスタンダードなのかどうかわかりませんが、イタリアのバールとスターバックスをはじめとするシアトル系のエスプレッソ店とではカフェラテの概念が違う可能性がある!

イタリアでカフェラテを注文すると泡のないミルクコーヒーが出てくることや、そのカフェラテをイタリアの人たちはほとんど注文しないこと。バール文化の部分で書いたように、どのお店でもクオリティの高いコーヒーが出てくること。こういったことは実際に現地に行ったからこそ体験できたことだと思います。

【まとめ】

以上、3つの視点からイタリアのコーヒーを見てきました。これらを少し抽象度を上げてみるとどのようなことが言えそうか、考えてみました。

歴史・文化・ルーツに迫ることで、人々の暮らしの中でそれがどのように親しまれてきたのか?どういうニーズがあって誕生したのか?文化的・歴史的背景との関わりを考えると、よりその対象の本質的な部分に触れることができるのではないでしょうか。

特定の技術を掘り下げてみることで、その技術によって生み出されるものの良さや強みがより明確になるのではないでしょうか。

③本やWEBで調べてわかった気になっていても、現地・現場でしかわからないことは沢山ある。業務をする上でも何かを学ぶ上でも、肝に銘じるべき大切な視点ではないでしょうか。

今回は「イタリア」からコーヒーの魅力に迫ってみました。何か新たな気づきや発見はありましたでしょうか?次回以降の記事ではまた違った角度でコーヒーの魅力をご紹介していきますので合わせてご覧ください!