競合サイト分析はなぜ必要?実施の必要性とやり方をわかりやすく解説 - アイデアコンパス

競合サイト分析はなぜ必要?実施の必要性とやり方をわかりやすく解説競合サイト分析はなぜ必要?実施の必要性とやり方をわかりやすく解説

競合サイト分析はなぜ必要?実施の必要性とやり方をわかりやすく解説

本記事の著者
宮田 大樹 ( ディレクター )
宮田大樹 (ディレクター)
競合サイト分析で
お困りの際は是非ご相談を!
競合サイト分析はなぜ必要?
実施の必要性とやり方をわかりやすく解説
近年、コーポレートサイトやオウンドメディアなどの自社サイトに力を入れている企業は増加傾向にあります。
「これから自社サイトを立ち上げたい」「そろそろ自社サイトをリニューアルしたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。

自社のWebサイトを用いてマーケティングする場合に、欠かせないのが競合サイト分析です。
しかし、やみくもに分析すればよいというわけではありません。

今回は、競合サイト分析はなぜ必要なのか、その重要性をわかりやすく解説します。
具体的なやり方も説明しているので、自社サイトを運営するときの参考にしてください。

競合サイト分析とは

競合サイト分析とは、競合他社のWebサイトを分析することです。
自社のWebサイトを活用してマーケティングするときには、欠かせない作業だといえます。

分析の際には、「どのようなところが自社サイトに活かせるか?」という視点で、競合他社のサイトを見るのが重要です。
自社サイトの改善だけでなく、自社の商品やサービスの改善にもつながります。

競合サイト分析が必要なタイミング

競合サイト分析が必要なタイミングとしては、Webサイトの立ち上げ時やリニューアル時などが挙げられます。
自社と競合他社におけるサービスの立ち位置を明確にするために役立ちます。

また、SEO対策の際にも有効です。
上位表示されている記事を参考にすれば、自社の記事作りに活かせるでしょう。

競合サイトを分析する目的

競合サイト分析には、以下の目的があります。

・自社のポジションを明確にするため
・適切な戦略を選択するため

自社のポジションを明確にするため

競合サイト分析では、自社のポジションを明確にするために以下の内容について調査します。

・商品やサービスの特徴
・ターゲット
・訴求

以上の3つを調査することで、競合他社が狙っている市場の分析が可能です。
競合他社のポジションがわかれば、結果的に自社のポジションも見えてくるでしょう。

すると、自社で打ち出したほうがよい商品やサービス、また訴求すべき情報も明確になります。
競合サイト分析の結果をどのように自社サイトで活かせるか、しっかり落とし込んでいきましょう。

適切な戦略を選択するため

適切な戦略を選ぶためにも、競合サイト分析は欠かせません。

例えば、ある特定のキーワードで上位表示されている競合他社のコンテンツをチェックすると、自社サイトに足りない情報が明確になるかもしれません。この場合、競合サイトの内容を参考にして、新たなコンテンツ作成やリライトの必要性に気づくことができ、適切な戦略を練り直せるでしょう。

また、同じジャンルの商品・サービスを扱っていない企業でも、上位表示を狙うキーワードが同じであれば、競合として扱うケースもあります。

競合サイト分析を実施する3つのメリット

競合サイトを分析するメリットは、大きく分けて3つあります。

・他社と差別化できるポイントがわかる
・自社に足りない要素が見つかる
・競合サイトの戦略がわかる

他社と差別化できるポイントがわかる

競合サイトを分析することによって、自社サイトとの違いが見えてきます。
分析によって競合サイトの戦略がわかると、自社はどのようなところを強みにすればよいのかがはっきりするでしょう。
これが他社と差別化できるポイントです。

競合他社にはない自社の強みを訴求するためには、まず自社の優位性を知るところから始めましょう。

自社に足りない要素が見つかる

競合サイト分析によって、競合サイトと異なる部分を洗い出せば、自社サイトに足りない要素がわかります。
不足要素をしっかりと洗い出せれば、自社サイトに取り入れるべき情報が把握できます。
自社サイトの内容を適切に充足させられれば新規顧客の獲得にもつながるため、積極的に実施しましょう。

ただし、他社と似たようなコンテンツを制作しないよう注意が必要です。
競合サイトはあくまで参考程度とし、必ず独自のコンテンツを作成しましょう。

競合サイトの戦略がわかる

競合他社がどのような戦略を立てているのか想定できるのも、競合サイトを分析するメリットの1つです。
流入しているキーワードや経路をある程度把握できるため、SEOの戦略を考えるときにも効果的だといえます。

競合サイトの戦略がわかると、以下のような視点で自社サイトの改善に活かせます。

・競合サイトの戦略を参考にした情報を自社サイトに取り入れる
・競合サイトと異なるキーワードや流入経路を作って差別化を図る

競合サイト分析の実施方法

競合サイト分析は、以下の手順で行います。

・STEP1:競合サイトを見つける
・STEP2:チェックすべき項目を調査する
・STEP3:自社のポジションを設定する

STEP1 競合サイトを見つける

まずは競合サイトを見つけましょう。
似たような商品やサービスを展開している企業を優先してピックアップするのがポイントです。

ライバル企業が運営するサイト
自社と同様のビジネスをしているライバル企業が運営するオウンドメディア・コーポレートサイト・サービスサイトを調査します。
その中でも、特に自社と事業の規模やエリアが近い競合サイトをピックアップしましょう。

上位表示されているサイト
自社サイトが狙ったキーワードで、既に上位表示されているサイトも必ず調査しましょう。
上位表示されているサイトを分析し、差を埋められなければ、検索順位は上がりません。


このとき、特定のキーワードで上位表示されている企業のターゲットが自社と異なっていても、競合サイトとして分析します。

STEP2 チェックすべき項目を調査する

STEP1の過程で見つけた競合サイトは、以下の項目に沿って調査しましょう。

・TOPページのタイトル
・CTA
・TOPページのキャッチコピー
・注力商材の強み(商品のセールスポイント)
・デザイン
・掲載中のコンテンツ
・所感

これらの情報は、比較しやすいようにサイトごとに表にまとめておくとよいでしょう。
以下に例を記載します。
項目 内容
TOPページのタイトル アイデアコンパスについて
対象ページ https://idea-plus.co.jp/idea-compass/about/
CTA(※1) お問い合わせ/資料請求
TOPページのキャッチコピー アイデアの新しい価値を創造し、世の中をもっと楽しくする。
注力商材の強み
(商品のセールスポイント)
・ニーズを実現するための本質的な課題の抽出
・プロジェクトを最適な道筋で進行するノウハウの提供
デザイン 色味:赤と白で統一感のある色使い
情報量:図が多く視覚的にわかりやすい
掲載中のコンテンツ 記事一覧/カテゴリ一覧/アイデアコンパスについて
所感 参考にできるポイントなどを記載
(※1)「CTA」とは
CTAとはCall To Action(コール トゥ アクション)を略したもので、Webサイトの訪問者に具体的な行動を喚起することをいいます。
具体的には、Webサイト上の「購入する」「資料請求する」のように行動を促す文言をともなったボタンが挙げられます。

STEP3 自社のポジションを設定する

自社のポジションを設定するには、ポジショニングマップの作成がおすすめです。
2つの軸を設定し、調査した情報をもとにマップ上に分類します。
ポジショニングマップ作成時の注意点は、以下の通りです。

・2つの軸は独立性の高いものとする
・ターゲット・商品やサービスの特徴・顧客のメリットなどを軸にする

ポジショニングマップで自社のポジションを可視化し、今後の方向性を定めましょう。

【関連記事】
■ポジショニングマップの詳細はこちらの記事をご覧ください。
「ポジショニングマップで何ができる?4つのメリットと失敗しない作り方を解説」

競合サイト分析で見るべき数値・指標

競合サイト分析では、前述した項目以外にも見ておくとよい指標があります。
項目 内容
アクセス数 競合サイトのアクセス数
流入キーワード 競合サイトが流入を獲得しているキーワード
キーワード順位 競合サイトの各キーワードの順位
コンテンツ 競合サイトの内容・文字数・関連キーワードなど
被リンク状況 競合サイトが獲得している被リンクの状況
titleタグ・hタグ 競合サイトが設定しているタイトル・見出し

アクセス数

アクセス数は、競合サイトのアクセス数(流入数)です。
最もわかりやすい指標の1つで、競合サイト分析の基本ともいえます。

流入経路(検索エンジン・SNSなど)や、ユーザー属性を把握するために重要な項目です。

流入キーワード

流入キーワードは、競合サイトが流入を獲得しているキーワードです。
競合サイトがどのページでどのようなキーワードで流入しているのかを把握することで、自社サイトで狙うべきキーワードを洗い出せます。

キーワード順位

キーワード順位は、競合サイトの各キーワードの検索順位です。
自社サイトで作成すべきコンテンツの優先順位を決めるときに有効とされています。

競合サイトの規模やドメインパワーなどを踏まえ、どのキーワードなら上位を狙えるのか判断しましょう。

コンテンツ

コンテンツは、競合サイトの各コンテンツの内容・文字数・関連キーワードなどです。
内容や関連キーワードから自社サイトに足りない情報を洗い出します。

文字数については、Googleの評価基準として必ずしも大切ではありませんが、競合サイトのコンテンツがどの程度の文量で作成されているのか、参考に確認しておくとよいでしょう。

被リンク状況

被リンク状況は、競合サイトが獲得している被リンクの状況です。
上位表示されているサイトが、どのようなドメインから被リンクを獲得しているのか調査します。

競合サイトの被リンク獲得状況を見れば、自社サイトが獲得すべきなのはどのような被リンクなのか、また、どのように獲得すればよいかの指標となります。
質のよいリンクを多く獲得するために、ぜひ参考にしましょう。

titleタグ・hタグ

titleタグ・hタグは、競合サイトが設定しているタイトル・見出しのことです。

検索エンジンは、titleタグ・hタグを見て、コンテンツの内容を評価しています。
そのため、上位表示されているサイトは、検索意図に合ったタイトルや見出しであると考えられます。

競合サイトのtitleタグ・hタグを確認し、自社サイトのコンテンツ作りに活かしましょう。

競合サイト分析に役立つ4つのフレームワーク

フレームワークは「枠組み」を意味する言葉で、思考や分析に用いられます。
競合サイトを分析する際には、以下の4つのフレームワークが役立ちます。

・3C分析:業界の環境から自社の位置を割り出す
・SWOT分析:内部・外部の側面から分析する
・STP分析:市場のどこを狙うべきなのかを分析する
・4P分析:競合との販売戦略を比較する

3C分析:業界の環境から自社の位置を割り出す

3C分析は、業界の環境から自社の位置を割り出すフレームワークです。
以下の3つのCを洗い出します。

・Customer:顧客
・Competitor:競合
・Company:自社

顧客と競合他社を分析することで、自社が訴求すべきポイントを導き出す効果があります。

【関連記事】
■3C分析についてはこちらの記事をご覧ください。

「自社分析の必要性とは?考え方・分析方法をわかりやすく解説します」内
「自社分析の実践方法「3C分析」とは」

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SWOT分析:内部・外部の側面から分析する

SWOT分析は、内部・外部の側面から分析するフレームワークです。
以下の頭文字を取っています。

・Strong:強み
・Weakness:弱み
・Opportunities:機会
・Threats:脅威

SとWは内部環境、OとTは外部環境です。自社の現状から、今後の方向性や改善すべき点を分析します。
業界の内部と外部から自社のポジションを探りたいときに有効です。

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STP分析:市場のどこを狙うべきなのかを分析する

STP分析は、市場のどこを狙うべきなのかを分析するフレームワークです。
以下の頭文字を取っています。

・Segmentation:市場の細分化
・Targeting:狙うべき市場の決定
・Positioning:自社の立ち位置の見極め

自社が市場のどこを狙うべきなのかを見極めるために必要な思考で、マーケティング戦略を立てるときに効果を発揮します。

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4P分析:競合との販売戦略を比較する

4P分析は、競合との販売戦略を比較するフレームワークです。
以下の4つのPで構成されています。

・Product:製品
・Price:価格
・Place:流通
・Promotion:販売促進

競合他社の製品・価格・流通・販売促進の分析は、マーケティング施策の企画・立案に効果的です。

【関連記事】
■フレームワークの詳細はこちらの記事をご覧ください。
「【初心者向け】マーケティング分析の基本!9つのフレームワークと注意点を解説」
「フレームワークとは|目的別に23個のフレームワークを徹底解説!必要性や注意点は?」

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競合サイト分析の成功事例

ここでは、弊社アイデアプラスが携わった金融機関Tの事例をご紹介いたします。

前提として、競合サイト分析の目的は「公式アプリの認知拡大」を「デザイン改修」によって実現するためでした。
また、主な流入経路としてT社のWebサイトを想定していたため、公式アプリとWebサイトのデザイン性を一致させる必要もありました。

まずは、競合を「T社の近隣地域にある、公式アプリの認知拡大に成功しているメガバンク・信用金庫」と設定しました。
競合と自社の比較は、自社のポジションや打つべき戦略を明確にするために重要です。
競合選定は後の成果に大きく影響するので、最適な企業を見つけるよう心がけましょう。

競合サイト調査を行った結果、デザイン性よりも分かりやすさを重視している企業が多く、「笑顔」「緑」「小動物」などの安心感を連想させるような要素を取り入れているサイトが多いことがわかりました。

そこで弊社は、競合他社の傾向に偏りがある=差別化しやすいと考え、独自ポジションを狙いに行くことにしました。
具体的には、良い意味で「従来の金融機関らしくない」をテーマとし、「スタイリッシュ」なデザインを追及しました。

金融機関という特性上、本来であればユーザーに信頼感・安心感を抱いてもらうことは重要視すべきポイントです。
しかし幸い、T社は歴史が長く実績もあり、すでに世間から信頼できる金融機関として認知されていたので、思い切って今回の施策に踏み出すことができました。

また、「公式アプリ」ユーザーが比較的若い年齢層であると想定できた点も、「新しさ」「珍しさ」「違い」等が魅力として捉えられやすいと考えた要因のひとつです。
結果として、若い年齢層への反響が大きく、公式アプリのダウンロード数が増え、認知度拡大に貢献することができました。

自社の方向性を図るためにも、競合サイト分析は必要不可欠だといえます。

よくある質問

ここでは、競合サイト分析に関するよくある質問を紹介します。

・競合サイト分析とは何か?
・競合サイト分析すべき項目は何か?
・競合サイト分析はなぜ必要か?

競合サイト分析とは何か?

競合サイト分析とは、競合他社のWebサイトを分析することです。

「自社サイトに活かせるところはないか?」という視点で、競合他社のサイトを調査・分析します。
競合サイト分析は、自社サイトを活用したマーケティングには欠かせない作業で、自社サイトの改善だけでなく、商品やサービスの改善にもつながります。

競合サイト分析すべき項目は何か?

競合サイト分析すべき項目は、アクセス数・流入キーワード・キーワード順位・コンテンツ・被リンク状況・titleタグとhタグの6つです。

詳細は本記事内の「競合サイト分析で見るべき数値・指標」をご覧ください。

競合サイト分析はなぜ必要か?

競合サイト分析は、自社のポジションを明確にしたり、適切な戦略を選択したりするために必要です。

競合他社のポジションや戦略を知ることで、自社のポジションや足りない部分が明確になります。
また、自社の強みも見えてくるため、他社と差別化できるポイントがわかるでしょう。

まとめ

競合サイト分析は、競合他社のWebサイトを分析することです。

競合他社の戦略や自社に足りない要素、また他社と差別化できるポイントがわかるのがメリットで、Webサイトの立ち上げやリニューアル、またSEO対策の際に行います。
アクセス数・流入キーワード・被リンク状況など複数の指標をもとに分析し、自社サイトの改善に役立てましょう。

弊社、株式会社アイデアプラスはお客様が抱える課題を一緒に考え、クリエイティブの力で課題解決・目標達成に向けて伴走いたします。
ダイレクトマーケティングについてお困りの際は、ぜひ株式会社アイデアプラスにお気軽にご相談ください。

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執筆者

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宮田大樹 ディレクター

宮田 大樹 ディレクター

山口県出身。テレビ番組制作、音楽事務所、広告代理店などに20年勤務。 アイデアプラスに入社後は動画制作、SNS運用、SNS広告運用代行のディレクションや コンセプト設計などを担当。

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