パーパス経営って何?必要性や有名企業の例を参考に実行方法をわかりやすく解説 - アイデアコンパス

パーパス経営って何?必要性や有名企業の例を参考に実行方法をわかりやすく解説パーパス経営って何?必要性や有名企業の例を参考に実行方法をわかりやすく解説
2023年12月28日

パーパス経営って何?必要性や有名企業の例を参考に実行方法をわかりやすく解説

本記事の著者
関口 秀仁 ( プロジェクトメイカー・ファシリテーター・キッズデザイン )
関口秀仁 (プロジェクトメイカー・ファシリテーター・キッズデザイン)
パーパス経営について
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パーパス経営って何?必要性や有名企業の例を参考に実行方法をわかりやすく解説
近年ビジネスシーンでは、自社の存在意義を明確化して社会に与える価値を示す「パーパス」が注目されています。
しかし、「パーパス経営とは何?」と明確に理解できていない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、パーパス経営の意味や重要視される理由、メリットまで詳しく解説していきます。
この記事を最後まで読んで、パーパス経営の基本についてどのような手順でパーパス経営を進めればいいか理解を深めましょう。

パーパス経営とは

パーパス(purpose)は、「目的」「意義」などに翻訳されます。
パーパス経営とは、このパーパスを経営の根幹に据え「目的を掲げ、その目的を社会・地域・消費者・世界に向けて知らせ、その目的に沿った事業を進めていく経営スタイルのこと」を意味します

現代は、社会が企業にビジネス上の成果だけではなく、社会課題や環境問題への取り組みを期待する風潮があります。そのため、多くの企業がパーパス経営に取り組み始めています。

パーパスとミッション・ビジョン・バリューの違い

パーパスと似た概念として、「MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)」という言葉があります。
MVVとは「M:Mission」「V:Vision」「V:Value」の呼称です。
それぞれ、以下のように解釈されます。

 ・M(ミッション):企業が果たすべき使命
 ・V(ビジョン):企業が目指す未来像や構想
 ・V(バリュー):企業の価値観や行動指針

パーパスとMVVとの違いは、「社会的なつながり」を重視するかどうかです
MVVの場合、必ずしも社会的な貢献を示す内容である必要はありません。
一方、パーパスは、社会に対して自社がどのような価値を与えられるかを示す必要があります。

また、MVVは「こうなりたい」といった未来に向けてのメッセージが強いことが特徴です。
対して、パーパスは「現在はこうあるべき」と今に視点が置かれています。

従来は、MVVを重視する企業が大半でしたが、今後はパーパスを軸にする企業が増えてくることが予想されます。

パーパス経営に注目が集まり始めた背景

パーパス経営に注目が集まり始めた背景について、ここでは「SDGs・サステナビリティ・ESG投資・世代交代・VUCA・DX化」に着目をして解説します。
1. SDGs・サステナビリティへの関心の高まっている
2015年、国連サミットにてSDGs(Sustainable Development Goals)が選定されました。
SDGsとは「持続可能」=「サステナビリティ」な社会を実現するための、計17個ある目標のことです。
近年は、多くの場面でSDGsの言葉が聞かれるようになり、その概念はあらゆる世代に浸透してきています。

SDGsは、個人としての課題だけでなく、企業が取り組むべき課題も含まれています。
このような背景から、サステナビリティな経営に注目が集まるようになりました

17個の目標において、「経済成長と雇用」「インフラ、産業化、イノベーション」「持続可能な消費と生産」などは、特に企業が担う事業と関連が強いといえます。

サステナビリティ経営を成功させるためには、自社の社会的な存在意義を明確にし、今後どのように取り組んでいくか検討が必要です。
このような背景から、企業の存在意義であるパーパスが求められるようになりました
2. ESG投資が拡大している
ESG投資の広がりも、パーパス経営に大きな影響を与えています
ESG投資とは、投資家がESGの要素を考慮して企業に出資する投資スタイルのことです。

ESGは、以下の頭文字をとった略語です。

 ・E:Environment(環境)
 ・S:Social(社会)
 ・G:Governance(ガバナンス)

従来は、企業の業績や利益率など、財務情報を参考にして投資を行うのが主流でした。
しかし、投資家や企業がお金に固執しすぎたことで、過重労働といった社会問題が数多く起きて問題になりました。
投資家に対しても、社会問題の解決への行動が求められるようになり、投資家はそのニーズに応えるべく、ESGに力を入れている企業に注目するようになったのです

実際に、近年は環境や社会に貢献しているかどうかを軸にして投資判断を行う投資家が増えています。
企業は投資家からお金を集めることで経営が成り立つので、投資家がESGに注目すれば企業もESGを重視するというわけです。
3. 社会の中心となる世代が変わっている
これまでの日本では、団塊世代や氷河期世代などが企業の中心でした。
しかし、世代交代は進んでおり、今では「ミレニアル世代」(1980年代〜1990年代半ばに誕生した世代)や「Z世代」(1996年以降に誕生した世代)が存在感を増してきています
デジタルネイティブであるミレニアル世代やZ世代は、インターネットが身近な環境で育っており、日常的に多様な情報や価値観に触れることが当たり前になっています。

その影響で、ミレニアル世代やZ世代は「エシカル消費」=「人や社会に配慮した消費行動」を行う傾向が強いです。
企業に対して経済的価値だけでなく、より社会的価値を求めている世代には、パーパス経営を進めている企業ほど、共感や支持を得やすくなっています。

企業が生き残っていくためには、ミレニアル世代とZ世代に選ばれるようなエシカル消費を考慮しなければなりません。
このような背景から、社会にどう貢献するかを重視したパーパス経営が注目されています
4. VUCA時代が到来している
VUCA時代が到来している現代。VUCAとは、以下の頭文字を取った言葉で「将来の予測が難しい」ことを表しています。

 ・V:Volatility(変動性)
 ・U:Uncertainty(不確実性)
 ・C:Complexity(複雑性)
 ・A:Ambiguity(曖昧性)

VUCA時代が到来すると、企業がこれまで行ってきた戦略やビジネスモデルなどが通用しなくなる恐れがあります
外部環境の変化が激しい現代で企業が成長を続けていくためには、「何のために自社は存在するのか」という根幹部分を明らかにした運営が求められます
そのためには、パーパス経営が非常に有効です。
このような背景から、多くの企業がパーパス経営に取り組み始めています。
5. DXが推進され、浸透している
パーパス経営が注目を集め出した社会的背景として、DXが推進されて浸透していることも挙げられます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、ITツールを導入して、業務の改善を目指す取り組みのことです。

DX化することによって、事業構造や意思決定のプロセスを見直し、競争優位性を確立していきます
デジタル技術活用によって、業績アップやシェア拡大もしやすくなります。
事業をよりよい方向に導くためにDX化の波は広がっているのです

DXは単純にデジタル技術を導入するのではなく、それを活用してビジネスの変革や事業の成長などを実現することが求められます。
そのため、「企業としてどのような姿でありたいのか」というパーパスを明確にしていない場合は、DXの実現は難しくなります。

パーパス経営に取り組むべき4つの理由

パーパス経営に取り組むメリットは数多くあります。
ここから、パーパス経営に取り組むべき次の4つの理由をチェックしていきましょう。


 ・企業の競争力が高まるから
 ・ステークホルダーからの支持を得られるから
 ・従業員のモチベーションが上がるから
 ・事業推進がスムーズになるから

企業の競争力が高まるから

企業の競争力が高まることは、パーパス経営がもたらす大きなメリットの一つです。
パーパスは、顧客の希望や社会の動向に沿った形で定められることが多いからです
その結果、社会が求める商品やサービスの提供、競合他社との差別化などを実現でき、顧客からの支持も高まるでしょう

また、イノベーションの創出も期待できます。
パーパス経営を行っている企業は、従業員が一体感を持ち、自由にアイデアを出し合える環境を作り出すことができるからです。
このような環境であれば、従業員全員が積極的に任務に取り組むことができ、革新的な変化を生み出すことが可能です。

このように、パーパスはイノベーションを起こすきっかけとなるといえます。
イノベーションを促進し、時代の変化に柔軟に対応することができる企業に成長すれば、競争力が高まり、業績アップにつながるでしょう。

ステークホルダーからの支持を得られるから

パーパス経営は、「ステークホルダー」からも支持されやすいことが特徴です。
ステークホルダーとは、英語の「stakeholder」から由来する言葉で、「利害関係者」という意味があります。
ビジネスシーンで用いられる場合、対象は株主・経営者・従業員・顧客・取引先も含まれ、広範囲に及びます。

パーパス経営に真摯に取り組む企業は、ポジティブで信頼できる印象を与えます。
そのため、顧客や株主などのステークホルダーから評価される可能性が高くなります
ステークホルダーから支持されることによって、売上の向上やブランディングへの好影響など、さまざまな効果が期待できます。

従業員のモチベーションが上がるから

パーパス経営は、従業員のモチベーション向上にも良い影響を与えます。
社会に貢献できる企業で働くことによって、所属する意義を感じやすいからです

パーパスは、その企業で働く意味を言語化したものです。
企業がパーパス経営を実践することで、従業員は「自分の仕事が社会貢献につながっている!」と実感できます
自社の存在意義や仕事の社会的意義を認識しやすいように、従業員全員が共感しやすいパーパスを策定し、従業員のモチベーションを高めていくことが大切です。

事業推進がスムーズになるから

意思決定のスピードが上がり、事業推進がスムーズになることも、パーパス経営のメリットとして挙げられます。

パーパスは企業の存在意義を表現したものです。
そのため、パーパスが明確になっていると、「自分は何のために仕事をしているのか」といった目的に対する従業員の意識を高めることができます。
従業員全体がパーパスを理解し、共感している状態をつくることができれば、普段の仕事の中でも判断基準が明確になり、意思決定のスピードを上げることができます

現場で迅速に判断して適切な対応が取れるため、そのスムーズな対応によって、顧客満足度の向上にも期待できるでしょう。

パーパス経営に求められる5つの条件

ここから、パーパス経営に求められる5つの条件を紹介します。

 ・自社で実現可能な事業内容であること

 ・自社の事業内容と関連があること
 ・自社の利益を確保できること
 ・現代の社会課題を解決しようとすること
 ・従業員の働きがいにつながること

自社で実現可能な事業内容であること

パーパス経営にとって、自社の財源で実現可能な内容であることは重要なポイントです。
自社の財源で実現可能な内容でなければ、パーパスに反する資金調達や事業展開を余儀なくされる可能性があります
その結果、パーパス経営の信頼性や効果が低下する恐れがあります。
本業で取り組める事業にフォーカスして、自社で実現可能なパーパスを策定し、パーパス経営を進めましょう

自社の事業内容と関連があること

自社の事業内容と直接結びつくことを前提とした上で、パーパスを策定するようにしましょう。
自社の事業と全く関係のない分野であれば、相乗効果は見込めません
ノウハウや経験がないと成果につながりにくく、利益を損ねる可能性もあるため、注意が必要です

自社の利益を確保できること

自社の利益の確保も、重要なポイントとして挙げられます。
いくら社会貢献をしても、利益がなければ企業の存続は困難です
パーパス経営はボランティアではなく事業であることを意識しましょう

例えば、環境問題の解決をパーパスと定めた場合、環境に配慮した商品やサービスを開発・販売する事業は、利益を上げられる可能性があります。
一方、貧困問題の解決をパーパスと定めた場合、利益を上げるためには、新たな事業の展開や既存事業の転換が必要になるかもしれません。

初期費用がかかる場合は、コストをシミュレーションしたうえで、実現できるか検討が必要です。
投資額を上回る利益が得られるかどうかを判断基準としましょう。

現代の社会課題を解決しようとすること

環境問題や労働環境など、現代社会で解決するべき課題は多いものです
パーパス経営では、社会の問題を解決することが求められます

自社のサービスや理念で、どうすれば社会課題を解決できるのか考えましょう。

また、社会問題は常に変化していくものです。
定期的にパーパスを見直し、社会の求める解決策とズレがないかチェックすることも重要になります。

従業員の働きがいにつながること

従業員が働きがいを感じていなければ、パーパス経営は成り立ちません
「自社の存在意義は何なのか」「現在行っている仕事の社会的意義は何なのか」を認識させて、従業員のモチベーションを高めていくことが大切です。

従業員一人ひとりがパーパスを理解し、主体性をもって取り組んでもらうために、全員が共感しやすいパーパスを策定しましょう

パーパス経営を実施する企業の例

社会的な影響力が大きい有名企業ほど、パーパス経営への取り組みを公表しています。
ここではアイデアプラスの事例を交えた、5社のパーパス経営の事例を紹介します。

 株式会社アイデアプラス
 アディダス
 味の素
 ソニーグループ
 富士通

株式会社アイデアプラス

弊社、株式会社アイデプラスが携わった家具の販売や修理を行っている会社の事例を紹介します。
事業開発の支援をする中で、「ある目的をもってステークホルダーに支持される企業を目指したい」というご意向を汲み取り、以下のメリットを持つパーパス経営をご提案しました

企業の競争力が高まる
・ステークホルダーからの支持を得られる
・従業員のモチベーションが上がる
・事業推進がスムーズになる


パーパス経営を実行できれば、ステークホルダーからの支持を得られるだけでなく、求めている効果以上のメリットがあります

まずは、ステークホルダーと自社の分析からスタートしました。
自社分析では、3C分析やSWOT分析などのフレームワークを通して、第三者の目線で現状を把握していきます。
これらの分析を踏まえ、改めて自社の在り方をパーパスとして言語化することができれば、あとは浸透させるのみです。

定例会などでパーパスを読み合わせるなど、従業員の中で共通認識となるよう取り組むことで、従業員同士のモチベーションアップという相乗効果も生まれました

結果、競合との差別化を図りながらステークホルダーに支持される企業への第一歩を踏み出すことが出来ました
パーパス経営をすることで、従業員同士のコミュニケーションが活発となり、より自発的な事業推進を促進させることが可能となった成功事例です

アディダス

世界的なスポーツブランド「アディダス」が掲げているパーパスは「スポーツを通して人々の人生を変える」です
アディダスは、スポーツを文化や社会の中心的な存在と考え、人々の健康と幸福の原点であり、スポーツには人生を変える力があると信じています。
アディダスは、20年以上も前からサステナビリティ(持続可能性)を経営理念としています。昨今のサステナビリティブームに乗ってスタートしたわけではありません。

アディダスのサステナビリティな取り組みのひとつとして、スポーツ用品を「持続可能な素材」でつくることが挙げられます。
その素材は、リサイクルなどの再生素材や天然素材などです。

味の素

味の素では自社の存在意義を見つけるべく、「Ajinomoto Group Shared Value (ASV)」 を定め、さまざまな施策に取り組み、企業価値の向上につなげています

味の素株式会社では、自社のパーパスを「食と健康の課題解決」であると定義しました。
パーパスを落とし込んだビジョンとして、アミノ酸の働きによって食習慣や高齢化に伴う食と健康の課題を解決しています。

さらに、パーパスやビジョンを社内で浸透させるために、以下のサイクルで取り組みを実施しています。

 ・代表と部長の対話をもとに組織・個人目標を設定し、個人目標発表会を実施
 ・ベストプラクティスを社内SNSで共有し、年に1回表彰
 ・エンゲージメントサーベイで効果測定

パーパスに関連する表彰制度を設けるなど、従業員のモチベーション向上や、共通認識の定着化に成功しています

ソニーグループ

2019 年に「Sony’s Purpose & Value」を発表しパーパス経営を掲げるソニーグループ。
「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」をパーパスとして掲げています

当初は「パーパスを作ろう」といった流れではなく、MVVを見直すことがきっかけで、パーパスという考え方があるのを知り、ソニーグループでもパーパスを策定することになりました。

ソニーの代表は「存在理由を見直したい」「社員全員の意見が欲しい」と全世界の社員に呼びかけ、「ソニーグループらしさとはどのようなもの?」と意見を求め、対話を重ねてパーパスを形にしていきました
パーパスの社内浸透には、専門の事務局を立ち上げ、以下のような取り組みを実施していきました。

 ・キービジュアルを作成し、ポスターを全世界に配布
 ・パーパスへの思いをつづった代表の署名入りレターを配信
 ・ビジュアルで容易に理解を促進するためのビデオを作成
 ・代表からマネジメント層に「事業戦略を語るときは、必ずパーパスと関連付けて話してください」と依頼
 ・社内WEBサイトで、世界中の社員に「パーパスを自分自身に置き換えるとどうなるのか」「日々の業務の中でどう実践しているか」という内容のインタビュー記事公開

ソニーはパーパスを作ったメリットとして、コロナ禍であってもパーパスを軸として社員が団結し、困難のある中でも業務に取り組めたことを挙げています。
パーパスを共有することで、全社員の意識統一がなされているため、リモートワークになって現状の方法で業務ができなくなっても、大きな打撃はありませんでした
さらに、2020年度はコロナ禍でありながら過去最高益を出しています。

また、ソニーはコロナウイルスの影響を受けている世界中の人々を支援するため、2020年4月に「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」を設立しています。
支援の対象者は医療や教育に関連する人だけでなく、コンサートの中止や映画・テレビ番組の制作中断などで大きな影響を受けたクリエイティブ界も対象としました。
この取り組みは非常に社会的な貢献度が高く、ソニーのパーパスを具現化したといえます

富士通

富士通は、パーパスとして「イノベーションによって社会に信頼をもたらし世界をより持続可能にしていくこと」と掲げてます

パーパスを実現していくために、2021年から新しい評価制度「Connect」を導入していることが特徴です
この評価制度では、パーパスを起点にマネジメント層がビジョンを描き、そのビジョンに向けてどれだけのインパクトを与えたかによって評価されます。

また、個人のパーパスを起点として、従業員1人ひとりがどれだけ成長したかなども、評価の対象としています。

パーパス経営実行の3ステップ

パーパス経営に取り組むためには、段階を踏んで進めていくとスムーズです。
ここでは、パーパス経営実行の3ステップについて解説していきます。

 STEP1. 自社とステークホルダーの状況を分析する
 STEP2. パーパスを言葉にする
 STEP3. 事業に反映させる

STEP1 自社とステークホルダーの状況を分析する

ステークホルダーの分析
まずは、ステークホルダーの分析を行いましょう。具体的には、以下のような調査を実施します。

 ・顧客調査
 ・仕入先調査
 ・ブランドに関する外部機関調査
 ・IRに関する外部評価機関調査
 ・CSR、SRに関する外部評価機関調査
自社分析
続いて、自社の商品・サービス、ブランドで発信しているメッセージを整理するために、自社分析を行います
以下が代表的な自社分析の手法です。

 ・3C分析
 ・SWOT分析
 ・コンピテンシー分析
 ・ケイパビリティ分析

■自社分析については以下の記事もご覧ください。
「自社分析の必要性とは?考え方・分析方法をわかりやすく解説します」

STEP2 パーパスを言葉にする

自社とステークホルダーの状況分析が完了したら、あらためて自社の在り方を考え、パーパスを言語化しましょう
言語化したら従業員に周知して、会社全体で同じ方向を向くようにすることが重要です。

参加者が多くなるほどプロジェクトとしてまとめる難易度が上がるため、自社の状況に合わせて最適な方法を選ぶようにしましょう
パーパスだけでなく、それに至った背景や想いも伝えると、従業員が理解しやすく共感してもらいやすいです。

STEP3 事業に反映させる

パーパスを策定したら、事業運営に反映させていきます
事業面での反映だけではなく、組織運営についてもパーパスを反映させましょう
また、日々の業務では意識がしづらいので、意識ができる工夫が必要です。

パーパスに基づきながら、中長期的なビジョンや数値目標などを定めることもポイントです。この作業を丁寧に行うことで、日々の業務への落とし込みがスムーズになります。
また、従業員がパーパスについて深く理解できるよう、機会や時間を確保することも大切です。

パーパス経営の注意点

ここから、パーパス経営の注意点を紹介します。

 ・パーパス決定の際にターゲットを絞らない
 ・必要な収益を確保する
 ・「パーパスを掲げているだけ」にしない

パーパス決定の際にターゲットを絞らない

パーパス決定の際には、ターゲットを絞らず、限定しすぎないことが大切です
パーパスは、顧客や株主などの利害関係者にとって都合の良い言葉を並べればよいというものではありません

ターゲットを一部に絞るのではなく、あくまで社会全体に目を向けて決定し、実践することが大切です。

必要な収益を確保する

社会貢献を優先しすぎて利益がないといった事態になることは避けましょう
企業は利益を確保しなければ運営を継続することはできません

社会貢献を推進することも大切ですが、企業の収益を圧迫しないことが前提です。
投資家や株主のようなステークホルダーの意見も参考にしながら、パーパス経営を進めるとよいでしょう。

「パーパスを掲げているだけ」にしない

パーパス経営を行う際は、パーパス・ウォッシュにならないよう注意しましょう。
パーパス・ウォッシュとは、「パーパスを掲げながらも実態が伴っていない状態」のことです。

パーパス実現に向けて努力しているように見せかけて実態が伴っていないと、企業の信用問題に関わります
パーパスを掲げるだけでなく、具体的な業務にパーパスを落とし込み、社内に浸透させていきましょう

パーパスウォッシュが発生してしまう原因として「内容が分かりにくい」「共感しにくい」などが挙げられます。
理解や共感を得るために、従業員教育においてパーパスを強調することが大切です。
まずは、経営者や管理職が率先して、パーパスと業務を結びつけていきましょう

よくある質問

ここから、パーパス経営についてよくある質問に回答していきます。

 ・パーパス経営とはどういう意味か?
 ・パーパス経営の代表的な企業はどこか?
 ・パーパスと経営理念の違いは何か?

パーパス経営とはどういう意味か?

パーパスは英語で「purpose」と書き、日本語では「目的」や「意図」といった意味を持っています。
ビジネスの分野で使用される場合は、「企業の掲げる目的」や「企業運営の意図」を指すことが一般的です。

簡単にいうと「社会におけるその企業の存在意義」となります。
つまり、パーパス経営とは、社会における企業の存在意義を軸とした経営のことです

パーパス経営の代表的な企業はどこか?

パーパス経営の代表的な企業としては、以下の4つが挙げられます。

アディダス

アディダスは、スポーツを通じて人々の人生を変えるというパーパスを持ち、サステナビリティを経営理念としています。
アディダスは、リサイクルや天然素材などの持続可能な素材でスポーツ用品を作っています


味の素
味の素は、食と健康の課題解決をパーパスとし、アミノ酸の力で実現しています。
パーパスやビジョンを社内で共有し、表彰制度などで従業員のモチベーションを高めています


ソニーグループ
ソニーグループは、クリエイティビティとテクノロジーで世界を感動で満たすというパーパスを持ち、社員の意見や対話を重視して策定しました。
パーパスを社内で浸透させるために、様々な施策を実施しました。パーパスは、コロナ禍でも業績や社会貢献につながりました


富士通
富士通は、イノベーションで社会に信頼と持続性をもたらすというパーパスを持ちます。
パーパスに基づいてビジョンを設定し、インパクトを評価する新しい制度「Connect」を導入しました。従業員のパーパスと成長も重視しています

パーパスと経営理念の違いは何か?

経営理念とパーパスを同じものとして扱っている企業も多いです。実際にパーパスは、経営理念に近い用語として存在します。
ただし、厳密には違いがあるので、両社の意味を整理していきましょう。

経営理念は、その会社が抱える「価値観」や「想い」を指します。経営理念は、企業の価値観やビジョンを表し、そのビジョンを達成するための行動指針です。

一方、パーパスはその企業の社会における存在意義を指します。パーパスは、企業が存在する意義や社会的な役割を表し、社会に貢献するための方向性を示すものです
経営理念と比較すると、パーパスの方がより「社会的な目線」に着目しているといえます

まとめ

今回はパーパス経営の基礎知識や必要性、有名企業の例を参考に実行方法を解説しました。
現在では、企業が社会や環境との関係性から成果を出すことが必要です。その点において、パーパス経営は非常に重要な役割を果たしています。

企業が持つべきパーパスを策定し、それを社員が共有して実践することによって、社会的な信頼を得ることができ、企業の長期的な成長につながります。

パーパス経営に取り組むためには、まず自社の置かれている状況を明確にして、掲げるべきパーパスを言語化することが重要です。自社が社会の中で発揮したい役割を言葉にすることで、目指すべき方向性を確立することができます。

弊社、株式会社アイデアプラスはお客様が抱える課題を考えクリエイティブの力で課題解決、一緒に目標達成まで伴走いたします。
お困りの際は、ぜひ株式会社アイデアプラスにお気軽にご相談ください。

Writer

執筆者

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関口秀仁 プロジェクトメイカー・ファシリテーター・キッズデザイン

関口 秀仁 プロジェクトメイカー・ファシリテーター・キッズデザイン

芸大卒業後、Honda mobilityland にてプロデューサーとして鈴鹿サーキット、ツインリンクもてぎなどテーマパーク開発を15年経て、アイデアプラスにて取締役CDO、グループ会社アイデアプラスSDの代表取締役CDOに就任。中小企業向けの新規事業開発、新規商品開発、組織開発などをデザイン思考とチームビルディングを活用、自分も楽しみながら熱量を持ち取り組んでいる。

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